Drain you
From the Muddy Banks of the Wishkah
1. Intro 2. School 3. Drain you 4. Aneurysm 5. Smells like teen spirit 6. Been a son 7. Lithium 8. Sliver 9. Spank thru 10. Scentless apprentice 11. Heart shaped box 12. Milk it 13. Negative creep 14. Polly 15. Breed 16. Tourette's 17. Blew
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カート・コバーンと共にニルヴァーナを組んでいたクリス・ノヴォセリックとデイブ・グロールが、コバーンの死後2作目となる本作の編集を計画したのは自然なことだった。というのも、コバーンの死後にリリースされた最初のアルバム『MTV Unplugged in New York』の重苦しさと緊張感が、彼の自殺後数日間MTV局で特別番組として繰り返し放送されたために、このバンドのライヴとして強く印象づけられてしまったからだ。けれども、ニルヴァーナのライヴの本質は、そうしたアコースティック感でも死への願望でもなく、あらんかぎりの精力を注いで表現される生への切望感だった。
本作はバンドの全ライヴ音源から広く16曲が収録され、どのナンバーも信じられないほど騒々しく狂暴で、ときには考えられないほどグシャグシャである。コンサート開始前の音の断片であるオープニング曲「Intro」でコバーンは歓喜の叫びを上げているが、これは「Where Did You Sleep Last Night」の苦悶の叫びとは対照的と言える。続いてバンドは「School」を開始し、このナンバーは最後に「悲しむな」と鼓舞するかのようなコーラスで終わるが、その感傷も長続きはせず、「Smells Like Teen Spirit」、「Sliver」、「Heart-Shaped Box」、「Negative Creep」といった躍動感あふれる轟音ナンバーにかき消される。
確かに本作は喝采に値するものの、未発表の貴重なナンバーが収録されているわけでもなく、今は亡きニルヴァーナのアルバムの中で傑出した作品とは言えない。つまり本作は過去のスタジオアルバムほどの重要性はなく、悲観的だが啓示的な『Unplugged』と比べてさえも同様である。(Jim Derogatis, Amazon.com)
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